Thursday, February 21, 2013

I-140とI-485プロセス

今回は少し余談になりますが、EB-2のプロセス以外も視野に入れて話を進めて行きたいと思います。

EB-1でプロセスを開始される方はI-140からのスタートとなります(EB-1のかたはスポンサーを探す必要がない為、ここからのスタートです)枠組みの内容を考えると判るのですがEB-1のかたはスポーツ選手やアーティストの方が多い為、スポンサーというよりは個々の能力を書類上で証明して行く形になります。

EB-2やEB-1のかたはI-140とI-485のプロセスを同時に進める事が可能です。ですが、そこで知っておいた方が良い事情も存在します。人によってはI-140のプロセスに不安がある方もいると思います。同時に進めた場合、健康診断のお金(これは家族がいる方はそれぞれに必要なので人数分費用がかかります)、I-485のプロセスのお金などが、I-140が却下された時点で無効となり、無駄になってしまうからです。

もし、弁護士との相談で”全く心配ないよ”という場合以外は同時に進めるメリットはそこまで感じませんでした。ですが、法律はコロコロと変わりますので、同時に出せなくなる場合も、この先でてくるかもしれません。ですので、その辺の判断は本当に、個々に寄る所が大きいと思います。

また、Oビザからのグリーンカード申請でI-140が却下された場合、現在のビザステータスにも影響してきますので、注意が必要です。I-140の次のプロセスですが、厳密には2通り存在します。先ほどから言っているI-485 (Adjustment Status)、もしくはCounsular Processというのがあります。このCounsular Processというのは自国のアメリカ大使館で面接をするプロセスになります。

I-485はステータスチェンジですので、アメリカにいる状態でプロセスして行きます。利点としては犯罪証明がいらない、面接がいらないなどです。指紋の採取もありますが、これはあくまで指紋の採取ですので、感覚的にはDMVに免許をとりに行くのとほぼ同じ感覚です。ですが、I-485のプロセス中は特定のビザステータスの人以外は国外に出ることができません。渡航許可を申請すると、渡航が可能ですが許可が下りるまで1-3ヶ月の期間がかかるので、急な出張が入るような仕事の方は注意が必要だと思います。

もし、急な出張が入る、もしくは頻繁に海外出張しているけれども、休みの都合は付けやすいという方はCounsular Processが良いのではないでしょうか。最終的な面接日まで今までのステータスは維持できるので、もちろん合法に滞在している事にもなりますし、ビザのステータスにも寄りますが、人によっては働いたり今までと同じような生活を送る事が可能です。実際、周りのケースを見てみると面接の日程は2-3週間前に知らされ、それを元に日本へ帰って面接という手順になっていました。その場合、犯罪証明の準備や健康診断の準備を日本でする必要もあるので、余裕がある日程ではないのは確かですが、無理な日程でもないと思います。

あくまでも主観ですが、I-485はTax Returnなどをしっかりしているかというような事も見られるのに対し、Counsular Processは何をしているかを問われているような気がします。

以下は、抜粋の文章になりますが、”永住権申請中は渡航ができない”というトピックについてとても詳しく記載されていましたので、リンクとして貼らせていただきます。

HとLビザ保持者は永住権申請中であっても、継続してそのビザを使って、渡航・就労は可能です。逆にいうと、永住権申請中でもビザを有効にしておく必要があります。Eビザやその他のビザについては、少し複雑になります。I-485(アジャストメント)を提出したあとは、一時渡航証を取らないと、渡航ができません(また渡航後に就労するためには、一時就労許可証も必要です)。アジャストメントとは、アメリカ国内で、永住権の資格に変更する手続きのことですが、アジャストメント申請後は、(HとL以外は)ビザを使って渡航ができなくなります。間違って渡航すると、アジャストメントを放棄したことになります(その場合でも、再入国後、再度、アジャストメントを申請すればよいのですが、また申請料などがかかります)。一時渡航証を取るのに、90日ぐらいはかかりますから、90日間は渡航できないということになります。国外出張が多い方は、これがなかなか厳しいのですが、どうしても無理な場合は、アジャストメントをせず、自国の米国大使館で面接を受けるオプションを選べばよいのです。その場合、継続して、ビザを使って、渡航・就労が可能です。

次回はI485のプロセス中に起きた事や、手順を説明したいと思います。


Monday, February 18, 2013

I-140 プロセス

PERMの認可が出たら次のステップはI-140 (Petition for Immigrant Worker)になります。

このプロセスはPERMで定められた平均給与額をスポンサーしている会社が払える能力があるかを証明するプロセスになります。

もし、申請者が現在、そこの会社に席を置いている場合は比較的簡単な作業になります。というのも、すでにある程度の給与をスポンサーは払っていますので、会社の純利益または、純資産が平均給与額を上回ってる事を証明することは、たいていの場合、問題がないと思います。

ですが、現時点でスポンサーする会社から給料が発行されていない場合や、平均給与額と自分の給料に余りにも差がある場合は、少し難しいかもしれません。
また、このプロセスはLabor Certificationが出てから180日以内に申請しなくては行けなく、労働認定書の申請から永住権発行までの間、スポンサー側はこの支払い能力を維持する必要があります。

またI-140の許可を元に、H-1bの保有者は6年目以降の更新が可能になります。

I-140ですが、いろいろな理由で早く結果を知りたい方がいると思います。それぞれに理由はあると思いますが、未成年の子供がいて成人間近、次の会社に移りたいなどの理由があると思います。そういった方の為にPremium Processが用意されています。現在は$1225の追加申請費用になります。その場合は15日以内に結果が来ることになっています。

現時点では(2013年2月)、I-140は3週間から2ヶ月で何かしらの結果が来ているようです。
(色々なデータを集計したサイト参照)

このプロセスが、万が一ダメになった場合、そのスポンサーからは永住権が出にくい、もしくは出せないと判断されたことになるので、どうしても永住権が必要な場合は早急に次の転職先を探す必要があると思います。

人によってはI-140と1-485は同時申請が可能なプロセスです。次回はその辺りを説明して行きたいと思います。

Wednesday, February 6, 2013

PERMプロセスの詳細

今回はPERMを進めて行くうえで一番大変な作業、求人+広告のプロセスを説明して行きたいと思います。

求人のため新聞等に広告を出す訳ですが、広告の出し方も様々です。出し方だけを考えても以下のようにいくつか方法があります。
-弁護士自身が広告媒体と連絡をとり掲載
-弁護士のアシスタントの人が掲載
-広告を専門に扱う業者に頼み掲載

どの方法がいいのかは一概には言えません。また、どの方法が間違いが少ないかなどについても個人差はあるでしょう。一人ですべてを抱えている弁護士が一人ですべてをする場合、ケアレスミスが生じるかもしれませんし、頼りないアシスタントだったらそれだけで、不安です。もし業者を使うにしても、信頼は出来そうだけれども、値段的に高く付くのではないかというのが始める前の正直な感想でした。

僕の1回目のPERMプロセスは多忙な弁護士(あまり最終的なチェックをするタイプではなく、ケアレスミスも多い)がこれまたかなり多忙なアシスタントへ掲載を依頼しました。アシスタントの方は、彼自身の転職の時期とも重なっていたせいか、連絡は遅く、ミスも多く、結果失敗。 広告プロセスだけで払った額は$1800ドル以上。

2回目のプロセスは一人ですべてに対応してくれている弁護士が専門業者に依頼したケース。ちなみに、1回目と2回目に掲載した新聞は全く同じ物になります。専門業ですので、証拠の保管、掲示ともに完璧でした。この時に支払った額は約$1500ドル。専門業者を使ったとしても$300ドル少なかった計算になります。 

余談ですが1回目の弁護士事務社は結構しっかりした事務所。担当してくださった方は今はいないようです。悪い事務所ではなかったですが、僕のスタンスや気質には合っていなかったようで、色々な事がスムースに行きませんでした。

PERMですが、広告の掲載内容によって受け取るResumeの数に驚く程の違いが出てくる事を、僕は2回目のプロセスを開始して知りました。
これは正直に言うと、弁護士の技術と経験の違いです。もちろん沢山受け取った場合の作業が大変なことは言う間でもありません。

ここでの詳細は控えさせていただきますが、自分が考える掲載方法を弁護士に相談してみるのも手だと思います。思いついた事は何でも言ってみるのが良いと思います。弁護士は素人から意見をされ嫌な顔をするでしょうけれども、100枚以上のResumeや、それ以上の電話の対処をしなければ行けないのは弁護士ではなく、あなたの会社の方々になるのですから、検討は必要だと思います。

PERMについていろいろ書いてきましたので、次回はI-140等のプロセスに移って行きたいと思います。