Tuesday, January 1, 2013

EB3とEB2の違い

今回はEB3とEB2の違いについて説明したいと思います。
*専門的な法律知識はないので、現時点で体験した事、調べて判った事を中心に書いて行きたいと思います。また、移民の受け入れ状況やプロセス等は変化が多く、2013年1月時点での情報になります。

応募資格の具体例
EB3(第三優先枠):4年生大学卒業者、または2年以上のトレーニングを受けた熟練労働者
一般的な例ですとアメリカの大学で学士号(BA, BS)を取得し、現在H-1Bビザの就労している方。スポンサーとなる会社が必要で、Labor Certificateを労働局から認可してもらう必要があります。Labor Certificateについては後述します。

EB2(第二優先枠):Professionals with Advanced Degree. 簡単に説明すると修士以上の学位を持つプロフェッショナルという定義になっています。一般的に、修士以上と定義されていますが、博士Ph.D.を取得されている方はEB1(第一優先枠)での申請になる事が多いと思いますので、一般的には大学院卒業(MA, MS)の方、もしくは学士の方でも5年間の専門職経験がある方。または、Persons with Excepttional Ability Benefiting US (科学、文化、ビジネスの分野で卓越した能力を持つ人で、その人の能力がアメリカの経済、文化、教育、福祉、生活などの分野で有益であると見なされる)というのがあります。

正直、最後のアメリカにとって有益という点は時代に寄っても変わりますし、判断する方次第という印象を受けます。実際、素人目にはみんなに当てはまりそうですし、皆に当てはまらなそうというのが文章を読んだときの、僕の印象です。

話を戻し、EB3とEB2についてですが、EB2の資格があるからといって、全ての人がEB2でプロセスできる訳ではなく、実際にはLabor Deportmentに提出するJob Descriptionによって決まってきます。職種、業務内容によって変わってきますし、弁護士がどのようなJob Descriptionを書くかにも左右されると思います。その辺は各々の弁護士と要相談という所でしょうか。

ちなみに、筆者がお会いした弁護士でEB3を薦めたかたが決めたJob Titleは、Public Relation Specialist.  EB2でのプロセスを薦めたかたが決めたJob Titleは、Market Research Analistでした。同じ履歴書からもかなり違った結果になりました。人によってJob Descriptionは違いますので、ここでは省略させていただきます。

EB3とEB2ですが、基本的に全体の流れは同じです。ですが、I-485をプロセスする時に違いが顕著にでてきます。。I-485とは俗にいうAdjustment of Status (AOS)です。Labor Certificateが認可された日がそれぞれの人のPriority Dateになるわけですが(Priority Dateも後に説明して行きます)。 Priority Dateを判りやすいものに言い換えるとするなら、整理券というところでしょうか。この段階になると、整理券を使える順番待ちが存在するのです。プラス、整理券の使える順番は国に寄って違ってきます。また、順番待ちが進むスピードがカレンダーと同じという訳ではありません。1ヶ月待って、1週間しか進まない事もあれば、2年進む事もあったりします。時には迷惑な話ですが、1年や2年後退することもあります。

2013年1月現在(2013年1月のVisa Bulletin参照)
I-485が提出できるPriority Date
中国の方 EB2 / 2007 Dec 08.
中国の方 EB3 / 2006 Sep 22.
インドの方 EB2 / 2004 Sep 01.
インドの方 EB3 / 2002 Nov 08.
メキシコの方 EB2 / 待ち時間ゼロ
メキシコの方 EB3 / 2007 Feb 01.
フィリピンの方 EB2 / 待ち時間ゼロ
フィリピンの方 EB3 / 2006 Aug 15

そして、それ以外の国の方(日本人はこれにあてはまります)

EB2 / 待ち時間ゼロ
EB3 / 2007 Feb 01.

以上のようになっています。例えばEB3でプロセスを開始した方のPriority Dateが2012年1月1日だったとしましょう。カレンダーの進み具合で判断すれば、5年の待ち時間になります。この、I-485を提出できる日というのが本当にコロコロと変わりますので、毎月10日前後にVisa Bulletinというサイトで毎月チェックする事をお勧めします。

2012年のEB2の例をあげると、2012年4月の段階では待ち時間ゼロだったものが5月のアップデートによって、2009 Nov15に突然なってしまいます。さらに、9月のアップデートにより2009 Jan01と10ヶ月後退してしまいました。そして、10月のアップデートにより2012 Jan 01になり3年進んだ事になります。現在は再度待ち時間ゼロに戻っています。

このように、10年以上も変化がなかったものが突然変わる事もありますし、突然提出できなくなる事もあります。EB3の方は2008年7月のアップデートによって、突然提出できなくなってしまった期間も存在します。

このアップデートは色々な調節の為起こるのでしょうが、プロセスをしている側としては、順調に進むことを待つしか出来ないので、ストレスの溜まる期間でもあります。

以上のような待ち時間を考えた時に、EB3なのかEB2なのかはとても変わってくると思います。待ち時間の間も合法のステータスを維持しなくてはいけませんし、会社が嫌になっても辞める事がなかなか出来ない場合も出てくるかもしれません。本人の将来設計や会社の状態、人間関係など変化していくものの狭間で待ち続けるのは、人にも寄りますが一種のストレスの要因にはなりうるので、慎重にプロセスを選ぶ必要があると思います。


次回は全体の流れを詳しく順を追って説明して行きたいと思います。

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